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当院の整形外科について

当院の整形外科について

概要

 整形外科は上肢外科、下肢関節外科、脊椎外科の三つのサブスペシャルティ領域がそれぞれ班体制を敷き診療を行っている。医師の診療体制は上肢外科では中土幸男医師と百瀬敏充医師の常勤医師2人に、非常勤医の松木寛之医師(火曜日午前・手術、午後・上肢外科外来)、磯部文洋医師(月曜日午前・外来)、大島諒士医師(木曜日・手術)が加わり診療に従事している。下肢関節外科では縄田昌司医師、前田隆医師、傍島淳医師、山岸佑輔医師の4常勤医に加え、非常勤医の森岡進医師(第3木曜日午前)が診療している。脊椎外科では堤本高宏医師と二木俊匡医師の常勤2人体制で診療している。水曜日午後の外来は非常勤の鬼頭宗久医師(整形外科腫瘍外来)と竹山和昭医師(整形外科一般)が交代で診療している。同じ運動器を扱うリウマチ科とは緊密な連携が行われ、相互の患者紹介や協働の診療が行われることが多い。整形外科では症例数が多いことなどから治験研究の依頼も多く、積極的に受け入れている。整形外科専門研修プログラム(基幹Ⅱ型、1学年2名、4学年)は日本専門医機構より承認され毎年募集している。整形外科のサブスペシャルティ領域として、現時点では、日本脊椎脊髄病学会専門医、日本リウマチ医学会専門医、および日本手外科学会専門医があり、また関連するダブルボード領域としてリハビリテーション専門医がある。本プログラムの特徴の一つは各分野の施設認定と専門医の在籍により、整形外科専門医取得後、上記サブスペシャルティおよびダブルボードの受験資格が短期間に得られることである。また、信州大学が同じ市内にあることから、社会人大学院など学究的な進路も開けている。(2022年8月現在)

基本方針
  • 1.地域の一般整形外科疾患の診療要請に応える
    松本医療圏や中信地区における骨折や外傷、運動器疾患、骨粗鬆症など、いわゆる整形外科のcommon diseaseに対し、地域の医療機関との連携を密にし、地域密着型病院の整形外科としてその役割を果たしてゆく。
  • 2.整形外科各専門領域の世界水準の診療実績
    整形外科の主要領域である上肢外科、下肢関節外科(スポーツ医学を含む)、および脊椎外科のそれぞれに複数の専門医を配置し、さらに医師以外の多職種も参加する診療機能単位としてセンターあるいはチームとして診療に当たる。そこでは専門医やスタッフの診療の質や技術の向上や設備の充実を通じ、世界水準の診療実績を追求する。その結果として、当院整形外科の対象診療圏は長野県全域から県外にも及ぶよう目指す。
  • 3.患者さん中心の診療姿勢
    患者さんが治療やケアに何を求めているかを把握し、安全と安心の医療サービスを提供する。患者さんの専門的関心事項だけでなく、一人の人間として理解し寄り添う姿勢を貫き、医師間の協力と多職種の連携による情報共有を図りながら、患者さん中心の総合的診療・ケアを実践する。
  • 4.診療実績から得られた知見と成果を積極的に情報発信
    診療の質の維持や技術向上には最新の診療情報の収集が不可欠である。チーム内でそれを共有し積極的に活用する。有益な最新医療情報は地域社会にも積極的に還元する。学術分野でも学会や研究会で積極的に発表し、新知見は論文として後世に残す。
  • 5.スタッフが働きやすく風通しの良い職場環境
    入退院サポートセンター、地域医療連携室、医療クラーク課などと協働で、きめ細かい入退院支援と入院計画の立案を図り、業務の効率化と手術等の安全性の向上に努める。クリニカルパスを活用し、多職種間の情報共有と連携を図る。職種や職場間でスタッフの意思疎通を図り、何でも相談でき課題に向けた積極的な討論ができる風通しの良い職場環境を皆で作り上げる。
  • 6.人材確保と若手医師の育成
    整形外科各専門領域の専門医、指導医や若手医師のリクルートを積極的に行い、世代間のバランスをとり、持続可能な診療体制を維持する。一方で、将来、当院の整形外科を担う若手医師を育成してゆく。学生医も含め、丸の内病院整形外科専門研修プログラムに応募してもらえるよう、普段から丁寧な教育に心掛ける。

整形外科関連領域の学会施設認定

日本整形外科学会研修施設
日本リハビリテーション医学会研修施設
日本リウマチ学会教育施設
日本手外科学会基幹研修施設
日本脊椎脊髄病学会基幹研修施設【2022年度取得見込】

整形外科医師

 常勤医は総勢8名で、専門分野別では上肢外科2名、下肢関節外科4名、脊椎外科2名となっている(詳細は医師紹介を参照)。他に非常勤医が診療に当たっている。

2021年度信州大学医学部生への整形外科教育実習実績

6年次生:1名(4週間)、5年次生:2名(各4週間)

2021年度治験実績

  • 課題名:50歳以上の成人を対象にクロストリジウム・ディフィシルワクチンの有効性,安全性および忍容性を評価する第3相,プラセボ対照,無作為化,観察者盲検試験
    治験依頼者:ファイザーR&D合同会社
    治験期間 :2017年8月~2022年2月
  • 待機的膝関節全置換術施行被験者を対象に第 XIa 因子阻害JNJ-70033093(BMS-986177)を経口投与したときの有効性及び安全性を,エノキサパリン皮下投与と比較し評価する,ランダム化,非盲検,治験薬用量盲検,多施設共同試験
    治験依頼者:ヤンセンファーマ株式会社
    治験実施期間:2019年12月~2021年4月
  • 変形性膝関節症を対象とする自家培養軟骨ACC-01のヒアルロン酸ナトリウム製剤による関節内注射治療との多施設共同並行群間比較試験
    治験依頼者:株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング
    治験実施期間:2021年4月~現在実施中

2021年外部発表

【口頭発表】
  • 百瀬敏充,中土幸男,松木寛之,大島諒士,「母指CM関節形成術後のピンチ力握力の検討」,第64回日本手外科学会学術集会,[2021.4.22-23,長崎市]
  • 堤本高宏,二木俊匡,「神経根ブロックにおける手指の医療被曝軽減に向けた取り組み」,第50回日本脊椎脊髄病学会学術集会,[2021.4.22-24,京都市]
  • 二木俊匡,堤本高宏,中土幸男,「腰椎椎弓根螺子固定法におけるO-armナビゲーション下と透視下手技の比較検討」,第50回日本脊椎脊髄病学会,[2021.4.22-24,京都市]
  • 縄田昌司,百瀬能成,,前田隆,傍島淳,「THAにおけるソケットの設置高位とステム前捻の関係-骨頭中心から下前腸骨棘への仰角+0.5×ステム前捻>43が安全である-」,第51回日本人工関節学会,[2021.7.7-8,横浜市]
  • 松木寛之,中土幸男,百瀬敏充,「上腕骨外側上顆炎に対する手術成績-関節鏡視下手術と直視下手術の併用-」,第34回日本肘関節学会学術集会,[2022.2.11-12,名古屋市]
  • 松木寛之,中土幸男,百瀬敏充,「上腕骨内側上顆炎に対する手術成績」,第34回日本肘関節学会学術集会,[2022.2.11-12,名古屋市]
  • 縄田昌司,百瀬能成,,前田隆,傍島淳,「THAの可動域とソケット設置高位、ステム前捻の関係 第2報-骨頭中心から下前腸骨棘への距離+0.5×ステム前捻>35が安全である-」,第52回日本人工関節学会,[2022.2.25-26,京都市]
  • 前田隆,「Trifit TSを用いた人工股関節置換術の短期成績」,第52回日本人工関節学会,[2022.2.25-26,京都市]
【ポスター発表】
  • 傍島淳,縄田昌司,前田隆,「大腿骨頸部前捻と回旋可動域との関係-Relationship between femoral neck anteversion and range of rotation-」,第52回日本人工関節学会,[2022.2.25-26,京都市]
【論文執筆】
  • Momose T, Nakamura Y, Nakano M, Maeda T, Morioka S, Sobajima A, Nakatsuchi Y, Takahashi J, Nawata M,「Short-to Mid-Term Clinical Outcomes of Posterior-Stabilized Cementless Total Knee Arthroplasty with Trabecular Metal Components」,Ther Clin Risk Manag. 2021 Aug 10;17:809-816.
  • Tetsuhiko Mimura, Takahiro Tsutsumimoto, Mutsuki Yui, Hiromichi Misawa, 「Does fusion status following posterolateral lumbar fusion in the treatment for stable lumbar degenerative spondylolisthesis affect the long-term surgical outcomes? A propensity score-weighted analysis of consecutive patients」, Journal of orthopaedic science. 2021 Aug 4:S0949-2658(21)00221-9.
  • Tetsuhiko Mimura, Takahiro Tsutsumimoto, Mutsuki Yui, Jun Takahashi, Shugo Kuraishi, Hiromichi Misawa, 「Adjacent segment pathology following posterior lumbar interbody fusion for lumbar degenerative spondylolisthesis: a comparison between minimally invasive and conventional open approach」, The spine journal.2021 Aug;21(8):1297-1302.
  • Yoshinari Miyaoka, Masashi Uehara, Hiroki Oba, Takayuki Kamanaka, Shota Ikegami, Shugo Kuraishi, Toshimasa Futatsugi, Takahiro Tsutsumimoto, Tomoki Kaneko, Yasunari Fujinaga, Satoshi Nakao, Minori Kodaira, Yoshiki Sekijima, Takahiro Maruyama, Yujiro Hamano, Michitaro Ichikawa, Hiroshi Imamura, Masafumi Kuroiwa, Tetsuyoshi Horiuchi, Satoshi Tanaka, Mikito Kawamata, Jun Takahashi, 「Pseudohypoxic brain swelling and secondary hydrocephalus with pseudomeningocele after lumbar surgery: a case report.」, British journal of neurosurgery.2021 Sep 23;1-6.
  • 縄田昌司, 百瀬能成, 前田隆, 傍島淳,「人工股関節の屈曲可動域とカップ設置高位,ステム前捻の関係 -骨頭中心から下前腸骨棘への仰角+ 0.5 ×ステム前捻> 43が安全である-」,日本人工関節学会誌 51:387-388, 2021.
【著書】
  • 縄田昌司,「人工関節置換術術後難治例が呈する病態の理解」,理学療法 第39巻,2022 pp4-11,メディカルプレス, 2022
【講演】
  • 中土幸男,「骨粗鬆症リエゾンチームの活動と地域連携パスの運用」,第2回信州骨代謝多職種セミナー,[2021.11.26,松本市]
  • 縄田昌司,Zimmer Biomet ALSA THA Advanced Learning Center Program,[2021.11.28-29,丸の内病院]
  • 二木俊匡, 「脊椎解剖と手術手技についてー脊椎外科医が一般常識と勘違いしていることー」, 放射線技師トレーニングセミナー, [2021.12.11, 松本市]
  • 堤本高宏, 「イメージ操作の重要な役割:ドクターが求める画像」, 放射線技師トレーニングセミナー, [2021.12.21, 松本市]
  • 縄田昌司,「Front line ALSA 2022」 Zimmer-Biomet Round table case discussion,[2022.3.23,九州沖縄]

2021年診療実績

 整形外科の2021年の年間(1月~12月)手術件数は1794例であった(図)。前年2020年とほぼ同数であった。分野別内訳は下肢関節外科1085例、上肢外科457、脊椎外科252例で、上肢外科が増加し、下肢関節外科と脊椎外科でわずかに減少した。3分野ごとの手術術式内訳を表に示した。下肢関節外科ではTHA, TKA, UKA, BHP合わせて739例(revisionを含む) の人工関節手術が行われ前年より増加し、全国有数の人工関節症例数を扱っている。2022年6月に膝人工関節手術にナビゲーションシステムを導入した。上肢外科では肩関節から手指まで全ての関節疾患、外傷、腕神経叢から指神経までの神経損傷・障害、および腱・靱帯損傷など広範囲に及んでいる。年々、肩、肘、手の関節鏡視下手術数が増加している。脊椎外科では最新鋭のナビゲーションシステムO-armを用いたインスツルメント手術や低侵襲の鏡視下手術を積極的に行っている。2021年度に整形外科で行われた治験は3件で、その内訳は「治験実績」の項目に記載した。2021年1月から12月までの年間の学会・研究会発表は7件、論文3件(和文1英文2)、であった(「外部発表」の項目を参照)。信州大学医学部生整形外科臨床実習受入は6年次生 1名、5年次生2名(それぞれ4週間)であった。基幹Ⅱ型施設である2022年度丸の内病院整形外科専門研修プログラムへの応募者はなかった。

図 整形外科年間手術件数とその内訳(2008年~2021年)

表 分野ごとの手術術式内訳(2021.1.1~2021.12.31)

術式 件数 術式 件数

手指の骨折観血手術 31
大腿骨骨折観血手術 54
舟状骨骨折・偽関節 4 膝関節内骨折観血手術 6
手の骨折・偽関節 5 上記以外の下肢骨折観血手術 29
前腕,上腕の骨折観血手術 48 アキレス腱縫合、形成 0
肘関節の骨折.脱臼観血手術 4 股関節鏡 1
肩甲帯の骨折観血手術 9 膝関節鏡 143
ばね指 57 膝ACL再建 44
手の腱,靱帯の手術 29 その他膝靭帯再建 1
神経縫合,剥離,神経移植 9 膝蓋骨脱臼制動術 4
手関節の関節形成・固定 22 HTO 2
手根管症候群 95 人工骨頭 23
手根管症候群(母指対立再建術) 2 THA 286
TFCC損傷(靭帯縫合術) 3 TKA,UKA 414
肘部管症候群 14 rev.THA 2
肘の靱帯手術 7 rev.TKA 14
肘関節形成術,関節鏡 8 足部の手術 15
肩腱板断裂 44 足関節の手術 2
肩関節制動術,関節鏡 7 下肢の腫瘍 3
人工関節置換術(肩・肘・指) 5 下肢抜釘 20
その他肩甲帯の手術 2 下肢の感染 8
上肢の腫瘍,腫瘤 7 その他下肢の手術 14
上肢の抜釘 37 小計 1085
上肢の感染 7
頚椎除圧 23
その他手の手術 1 頚椎固定 3
小計 457 胸椎・腰椎除圧(従来法) 78
腰椎除圧(内視鏡) 62
胸椎・腰椎固定 71
BKP(1例は同時に除圧) 11
その他 4
小計 252
総計 1794
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